人生には様々な出来事がありますが、死期が迫っている危篤は最後のお別れについて考えざるを得ない時間です。
では、危篤状態の方にお見舞いをする場合に守るべきマナーにはどんなものがあるのでしょうか。
マナーの前に考えたいのは、お見舞いに対する姿勢です。
危篤状態にある人の家族にとっては特に大事な時間であることを思いに留め、危篤の方にとって心休まる時間となるように心がけることが大切になるでしょう。
そのように考えると、危篤の方へのお見舞いは、基本的に親族や親しい友人が行うことができます。
家族にとっては平常心ではいられない状況ですので、気を遣わせてしまうことが心の負担となってしまうからです。
また、お見舞いの時の服装ですが、危篤の方やご家族のことを思って駆けつける姿勢が大切なので、かしこまった服装をする必要はありません。
看病しているご家族は、ご自分たちの服装などには構っていられないほどの状態だと思いますので、ご家族の受け取り方を考えて、地味で落ち着いた服装をすれば十分です。
「駆けつける姿勢」が大切と申しましたが、これは持参するものにも関係します。
私物は最低限にし、お土産なども必要ありません。
どうしてもお見舞金をお渡ししたいのであれば、ご家族が取り込んでいない時、気持ちの面でも落ち着いている時に渡します。
お見舞いに行く場合は、子供や赤ちゃんなどを連れて行くことは避けたほうが良いでしょう。
特に病院に入院している場合は、他の病気の感染防止の面から、一定の年齢以下の子どものお見舞いを断っている場合がありますし、子供や赤ちゃんは自分の言動を制御するのが難しいため、かえって危篤の方やご家族に気をつかわせてしまうことが考えられます。
危篤状態にある人に意識があり面会が可能であれば、励ましの言葉は負担になりますので、危篤にある人の名前を呼んで、自分が訪ねてきていること、そばについていることを短い言葉で伝えるとよいでしょう。