葬儀雑学

【親族の葬儀で休暇を取るには?】続柄と休暇日数、取得手続きについて解説

2021-03-31

【親族の葬儀で休暇を取るには?】続柄と休暇日数、取得手続きについて解説

家族や親族が亡くなった際には、精神的なショックもある中で、何かとやることも多く、仕事や学校は休むことになります。

その場合に、どこまでの親族であれば何日間の休暇が取得できるのか、これまでにそういった経験がなければ、よくわからないことも多いかと思います。

この記事では、親族とはどこまでの関係を指すのか、続柄によって取得できる休暇日数の目安はどのぐらいか、親族の葬儀で休暇を取る際の手続きや注意事項について解説しています。

最後まで読んで参考にしていただければ幸いです。

 

親族とは

親族とは

多くの会社や学校では、親族が亡くなった際には、葬儀のために有給で休みがとれる、忌引き休暇の制度があります。
このときの親族とはどこまでを指すのでしょうか。民法の規定と、実際の会社での制度の状況をみていくことにしましょう。

民法の規定

親族とはどこまでの血縁をいうのかについて民法に規定があり「6親等内の血族と、配偶者および、3親等内の姻族」と記されています。

では、この規定が具体的にどこまでの関係の人を指すのでしょうか。
父母が1親等、祖父母が2親等ですので、6親等になると高祖父の両親となります。
また、下をみると、子どもが1親等、孫が2親等で、6親等は昆孫(こんそん)というとのことです。

3親等内の姻族というと、姻族の1親等が配偶者の両親となり、3親等というと配偶者の曽祖父、配偶者の叔父・叔母までとなります。

これは、今の私たちの感覚から言うと、かなり遠い親せきまで含まれています。

忌引き休暇は近い関係の親せきまで

実際に会社で規定している忌引き休暇の対象となる親族の関係は、だいたい2親等から3親等までとしているところが多いようです。
具体的にいうと孫や叔父・叔母までといったところです。

規定ではこうした形になっていますが、葬儀に出席するかどうかは、亡くなった方と自分との関係の近さや深さによって考えればいいでしょう。

親族の葬儀で休暇は取れるのか

親族の葬儀で休暇は取れるのか

家族や親族が亡くなった後は、葬儀やその他の手続きなどをやらなければならないため、仕事や学校を休むことになります。
このときの休暇の取得について、ご説明していきます。

忌引き制度とは

多くの企業や学校、公共機関などでは忌引き休暇の規定を設けていて、こうした家族や親族の死亡の場合に、葬儀のために一定日数は有給で休みが取れるように定められていたり、学校の必要出席日数に含めないようにしています。
これを「忌引き休暇」「慶弔休暇」「特別休暇」といっています。

従業員に忌引き休暇を与えなければならないという法律はありませんが、福利厚生の一環として職場の規定によって取得できるようにしているところが多いです。

2018年に労働政策研究・研修機構という厚生労働省所管の独立法人が行った調査によると日本の会社の90.7%で忌引き休暇を制度として設けているとのことです。
ほとんどの会社では忌引き休暇があるということになります。

 

葬儀の休暇について、こちらの記事もご参照ください。

忌引き制度がない場合

忌引き休暇は法律で規定されている制度ではないので、職場によってはそのような休暇制度がない場合もあります。
また正社員には適用されるが、契約社員やパート・アルバイトには適用されないという職場もあります。

忌引き休暇の制度がなかったり、使うことができない場合には、有給休暇を使って休みをとることになります。

有給休暇は、どのような職場であっても条件を満たす従業員すべてが取得できるものです。
パート・アルバイトにも適用可能ですので確認しておくといいでしょう。

子供が通う学校では

ほとんどの学校では、忌引き休暇の制度が設けてあり、休みを取った場合でも欠席扱いにしないことになっています。
親族の葬儀に出席するため学校を休んだとしても、進学などに必要な出席日数に影響がないように、規定されています。

 

親族の続柄と葬儀休暇の日数の目安

親族の続柄と葬儀休暇の日数の目安

ここでは具体的に親族との続柄と取得できる忌引休暇の日数についてみていくことにしましょう。
また、忌引き休暇の取得で疑問になりやすいところを解説していきます。

 

親等が近い人ほど休暇期間が長い

葬儀の休暇の日数は、自分との関係が近い人が亡くなったときほど取得できる休みの期間は長くなります
一般的な日数の目安は下記のとおりです。

特に配偶者や実父母の場合は、自分が葬儀の喪主を務めるケースも多く、葬儀後にやらねばならないことも数多くあるため、長めに定められています。

職場によって多少の違いがありますので、就業規則を確認してみてください。

 

続柄休暇の日数
配偶者10日間
父母7日間
5日間
兄弟姉妹3日間
祖父母3日間
1日間
叔父叔母1日間

 

休暇の始まりはいつから数えるのか

忌引き休暇が始まりは、一般的には対象になる人が「亡くなった日」、あるいは「亡くなった翌日」から数え始めることになります。
これもそれぞれの職場の規定によって定めることで、こうしなければならないという決まりはありません。

■土日祝が入る場合はどうするのか

また、忌引き休暇中に土日や祝日が含まれる場合、これらも忌引き休暇の日数に含めてカウントすることが多いようです。
職場によって異なることですので、事前に就業規則等でしっかり確認しておきましょう。

 

親族の葬儀で休暇を取るには

親族の葬儀で休暇を取るには

家族や親族が亡くなって休暇を取りたいという場合には、誰にどのように連絡すればいいのか、初めてのときはどうすればいいのかわからず、悩んでしまうかもしれません。こちらで詳しくご紹介していきます。

誰にどのように連絡すればいいのか

職場には直属の上司に連絡を入れます。多くの会社では、上司のほうから担当部署に連絡するという流れになっているようです。
最近ではメールやチャットなどで連絡するよう規定している会社もありますが、まずは電話で状況も合わせて伝えておくと上司も安心できます。

連絡内容としては、「いつ、誰(続柄)が亡くなったのか」「葬儀の場所と日程」「休暇の予定」を伝えれば、忌引き休暇の取得には問題ありません。

時間帯によっては電話が難しいようであれば、メールを先に入れておいて、時間帯を見て電話をするといいでしょう。

上司と連絡した際には、忌引き休暇取得に必要な手続きがないかも確認しておくと安心できます。
電話をした後に、メール等でも伝えておくと、日程などの間違いがなくなります。

こうした手続きや連絡の流れ等は就業規則に定められていることが多いので、確認しておくことをおすすめします。

 

葬儀で休暇を取る際の理由については、こちらの記事に詳しくまとめています。

子どもの学校にはどのように連絡すればいいのか

子どもの学校に連絡する際には、担任の先生に直接お話しするといいでしょう。
内容としては、職場と同様に「いつ、誰(続柄)が亡くなったのか」「葬儀の場所と日程」「休暇の予定」を伝えて、忌引き扱いしてもらうように依頼します。

忌引き休暇になれば、欠席扱いにならずに休むことができますので、忘れずに伝えておきましょう。

 

親族の葬儀で休暇取得後に提出する書類

親族の葬儀で休暇取得後に提出する書類

親族の葬儀で忌引き休暇を取得する際には、ほとんどの職場では電話等の連絡だけでいいとしていますが、会社によっては休暇が終わった後に、書類の提出を求められることがあります。
その理由と、どういった書類が必要なのかについて、ご説明していきます。

会社によっては書類提出を求められることも

忌引き休暇の取得は急なことでもあり、バタバタした状況になることもあるので通常は電話等による連絡をすれば問題ありません

ただし、会社によっては休暇後に書類の提出を求められることもあるので事前に就業規則を確認しておくといいでしょう。

なぜ、こうした書類提出を求められるのかというと、親族の葬儀と偽って有給休暇の代わりに忌引き休暇を使うことを防ぐためです。
そのため、葬儀に出席したことを証明する書類の提出が求められることがあるのです。

葬儀に出席した証明書類とは

葬儀に出席したことを証明する書類として、会葬礼状のはがき類が一般的に用いられています
家族葬など会葬礼状がない場合には、同等のものを提出することになりますので、領収書や明細のコピーなどを代用するといいでしょう。
死亡診断書、死亡届、火葬許可証、家族葬の見積書でも代用可能です。

 

親族の葬儀で休暇を取るには?続柄と休暇日数、取得手続きについて解説まとめ

親族の葬儀で休暇を取るには?続柄と休暇日数、取得手続きについて解説まとめ

家族や親族が亡くなってすぐは、気持ちが落ち着かない状態で、葬儀や諸々の手続きもあって、かなり慌ただしくなります。

そういった中で、忌引き休暇の取得はすぐにやるべきことですので、スムーズに休暇の取得ができるように、できれば就業規則を事前にチェックしておくといいでしょう。

家族や親族の葬儀というのは、誰にでもあることです。周りの人は休暇が取りやすいようサポートしてあげるよう心掛けたいものです。

 

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フリーランスライターとして活動中。 主な執筆ジャンルとしては、葬儀、終活、相続のほか転職、マーケティングなど幅広い。 最近はYou Tubeマンガのシナリオ作成も手がける。

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