葬儀費用と準備

【東京の葬儀費用】平均相場は総額いくら?プラン別内訳と費用が高くなる「3つのカラクリ」を徹底解説

2023-08-07

【東京の家族葬の相場は?】全国の相場との比較や東京で安く家族葬をする方法を解説

「東京で葬儀を行う場合、費用の平均はどれくらいなのか?」
「インターネットで見かける格安プランと、実際にかかる費用の違いは?」

大切な家族を見送る際、最も現実的な悩みとなるのが「葬儀費用」の問題です。
特に東京都は、物価や地価が高いだけでなく、「火葬場が民営主体で高額」「参列者の傾向が地方と違う」といった特有の事情があり、全国平均とは全く異なる費用構造になっています。

この記事の結論(東京の葬儀費用の目安)

  • 葬儀全体(一般葬含む)の平均総額: 約180万円~230万円
  • 家族葬の平均総額: 約100万円~130万円
  • 直葬(火葬のみ)の平均総額: 約25万円~40万円

※プラン料金だけでなく、火葬料・飲食費・お布施を含んだ「実質負担額」の目安です。

この記事では、葬儀業界の経験者が、人口1,400万人都市・東京ならではの「葬儀費用のリアル」について、形式ごとの詳細な内訳から、見積もりが高騰する原因、そして賢く費用を抑える方法まで、どこよりも詳しく解説します。

 

 

データで見る「東京の葬儀費用」の相場と実態

データで見る「東京の葬儀費用」の相場と実態

まずは、東京都における葬儀費用の全体像を把握しましょう。
多くの人が「葬儀社のチラシ価格」を費用だと思い込んでいますが、実際にはそれ以外にかかる「見えない費用」が半分以上を占めています。

1-1. 葬儀費用の構成要素(3つのブロック)

東京で葬儀費用を正しく理解するには、費用を以下の3つに分解して考える必要があります。

費用の種類内容東京の特徴
① 葬儀一式費用
(プラン料金)
祭壇、棺、遺影、人件費、搬送費など、葬儀社に支払う基本料金。競争が激しく、全国平均より安い傾向にある。
② 実費・飲食接待費
(変動費)
火葬料、式場使用料、通夜振る舞い、返礼品など。民営火葬場や貸し斎場を使うため、全国一高い
③ 寺院費用
(お布施)
読経料、戒名料、お車代など、宗教者に渡す謝礼。菩提寺との関係によるが、相場はやや高め

「プラン30万円」と書かれていても、それは①の部分だけです。実際には②と③が加算され、総額が100万円を超えるケースが一般的です。

1-2. 東京都の葬儀費用の平均データ

日本消費者協会や鎌倉新書などの過去の調査データ、および都内葬儀社の実勢価格を総合すると、東京の葬儀費用の平均は以下のようになります。

  • 平均総額: 約180万円~200万円
  • 内訳目安:
    • 葬儀一式:約100万円
    • 飲食・返礼品:約40万円
    • 寺院費用:約40万円

近年は小規模な「家族葬」が増えたことで平均単価は下がっていますが、それでも「東京でまともな葬儀をするなら100万円は必要」というのが現実的なラインと言えます。

【形式別】葬儀費用の詳細シミュレーション

【形式別】葬儀費用の詳細シミュレーション

葬儀費用は、選ぶ「形式(規模)」によって大きく変動します。
ここでは、現在東京で行われている代表的な4つのスタイルについて、火葬料などの実費を含めた「最終的な支払総額」をシミュレーションします。

シミュレーションの前提条件

  • 場所:東京23区内
  • 火葬場:民営火葬場(最上等:約9万円)を使用
  • 安置日数:平均的な4日間(ドライアイス・施設利用料含む)

2-1. 一般葬(参列者50名~)

会社関係や近所の方も呼ぶ、従来のスタンダードな形式です。

項目費用目安
葬儀一式(広めの祭壇)800,000円
飲食・返礼品(50名分)500,000円
施設・火葬実費300,000円
お布施400,000円
総額目安2,000,000円

特徴:費用は高額ですが、参列者が多いため「香典」も多く集まります。香典で費用の半分〜3分の2程度を賄えるケースも多く、実質負担額は意外と抑えられる場合があります。

2-2. 家族葬(参列者15名~)

親族と親しい友人だけで行う、現在東京でシェアNo.1の形式です。

項目費用目安
葬儀一式プラン450,000円
飲食・返礼品(15名分)150,000円
施設・火葬実費250,000円
お布施250,000円
総額目安1,100,000円

特徴:飲食費や返礼品費を大幅にカットできます。ただし、香典収入が少ないため、遺族の「持ち出し費用」は一般葬と変わらない、あるいは高くなる場合もあります。

2-3. 一日葬(参列者10名~)

通夜を行わず、告別式と火葬を1日で行う形式です。

項目費用目安
一日葬プラン350,000円
飲食・返礼品50,000円
施設・火葬実費230,000円
お布施150,000円
総額目安780,000円※香典目安:約10万円

特徴:通夜振る舞い(食事)や、遠方からの親族の宿泊費を節約できるため、コストパフォーマンスが良い形式です。

2-4. 直葬・火葬式(参列者5名)

儀式を行わず、火葬のみを行う最もシンプルな形式です。

項目費用目安
直葬プラン150,000円
飲食・返礼品0円
施設・火葬実費160,000円
お布施50,000円
総額目安360,000円
注意点:「プラン10万円」とあっても、東京の場合は火葬料(約9万円)や安置料が必ずかかるため、総額はどうしても30万円〜40万円程度になります。

なぜ高い?東京特有の「費用が高騰する」3つの理由

なぜ高い?東京特有の「費用が高騰する」3つの理由

「地方の実家で葬儀をした時はもっと安かった」
「見積もりを見たら、プラン価格の3倍になった」

このような声が後を絶たないのは、東京には地方とは全く異なる「お金がかかる事情」があるからです。
見積もりを見る際に注意すべき、東京特有の3つのコスト要因を解説します。

理由1:火葬場が「民営」主体で料金が10倍違う

これが東京の葬儀費用を押し上げている最大の要因です。
日本全国の火葬場の9割は自治体が運営する「公営」ですが、東京23区内にある9つの火葬場のうち、7つは民間企業(東京博善など)が運営しています。

比較運営主体火葬料金の目安
地方・公営火葬場市町村無料 ~ 10,000円
東京23区・民営火葬場株式会社90,000円 ~ 150,000円
(燃料費高騰により上昇傾向)

さらに、民営火葬場では「骨壺代」や「待合室料」も別途かかります。これらを合わせると、火葬場だけで15万円前後の実費が発生します。
多くの格安葬儀プランには「公営火葬場等の料金(1万円程度)」しか含まれていないため、差額の10数万円が追加請求されることになります。

理由2:深刻な「火葬待ち」による安置費用の増加

人口が密集している東京では、亡くなる方の数に対して火葬炉の数が不足しています。
特に冬場や年末年始は、亡くなってから火葬まで「1週間~10日待ち」という事態が常態化しています。

葬儀までの日数が延びれば、ご遺体を守るための費用がかさみます。

  • ドライアイス代: 1日あたり8,000円~10,000円
  • 安置施設(遺体ホテル)利用料: 1日あたり10,000円~30,000円

仮に1週間待つことになると、これだけで10万円~15万円の追加費用(安置延長料金)が発生します。これは当初の見積もりには入っていないことが多いため、トラブルの原因No.1となっています。

理由3:式場使用料(斎場費)が高い

地方であれば、広めの自宅で葬儀を行ったり、自治体の公民館を借りたりして費用を抑えることができます。
しかし、東京の住宅事情では自宅葬は難しく、お寺の会館や民間の貸し斎場を借りるのが一般的です。

  • 寺院の貸し式場: 20万円~50万円(2日間)
  • 葬儀社の自社ホール: 10万円~30万円

「プラン代金」とは別に、この「場所代」が数十万円単位で乗っかってくるのが、東京の葬儀費用の怖いところです。

第4章:東京の費用を左右する「火葬場・斎場」リストと価格

東京で費用を抑える鍵は、「公営斎場を使えるかどうか」にかかっています。
まずは、お住まいの地域で利用できる公営斎場をチェックしましょう。

1. 費用を抑えられる「公営斎場」(競争率高)

行政が運営しているため、住民であれば格安で利用できます。

施設名対象地域火葬料(住民)
瑞江葬儀所都内全域約59,600円
臨海斎場港/品川/目黒/大田/世田谷40,000円
落合斎場
(※民営だが一部公営枠あり)
新宿/中野/豊島/練馬など※補助金制度あり
南多摩斎場八王子/町田/多摩/稲城/日野無料~

2. 一般的な「民営斎場」(23区内の主流)

公営斎場の予約が取れない場合や、より綺麗な設備を希望する場合に利用されます。
(例:桐ヶ谷斎場、代々幡斎場、町屋斎場、四ツ木斎場、堀ノ内斎場など)

これらを利用する場合は、「葬儀費用総額が+10万円~15万円になる」と覚悟しておく必要があります。

 

東京で葬儀費用を安く抑える「4つの節約術」

東京で葬儀費用を安く抑える「4つの節約術」

高額になりがちな東京の葬儀ですが、国の制度や民間の割引サービスを賢く利用することで、葬儀の質を落とさずに総額を数万円~30万円ほど安くすることが可能です。

1. 「区民葬儀(区民葬)・市民葬儀」を利用する

東京23区や各市町村には、自治体と指定葬儀社が協定を結んだ「区民葬・市民葬」という制度があります。
「役所がやっているから一番安いはず」と思われがちですが、現在の葬儀事情には合わない落とし穴もあるため、注意が必要です。

特徴メリットデメリット(注意点)
内容祭壇・棺・霊柩車・火葬の「基本4点」が協定価格で安く利用できる。ドライアイス、遺影、人件費、飲食、返礼品などは全て「別料金(オプション)」となる。
祭壇白木祭壇(仏式)が基本。今風の「花祭壇」や「洋風な飾り」は選べないことが多い。
総額基本料金は安い。オプションを積み上げると、結果的に民間のパックプランより高くなるケースがある。
結論:「昔ながらの白木祭壇で、質素に送りたい」という方にはお得ですが、「お花で送りたい」「総額を分かりやすくしたい」という方は、後述する民間プランの方が安く済むことが多いです。

2. 「葬祭費」の給付金(7万円)を必ず申請する

国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入している方が亡くなった場合、申請することで葬儀費用の一部が還付されます。
東京23区の支給額は全国的に見ても高額です。

  • 東京23区の支給額: 一律 70,000円
  • 都下(市部)の支給額: 50,000円 ~ 70,000円(自治体による)
  • 社会保険(会社員)の場合: 「埋葬料」として50,000円

※葬儀が終わった後、2年以内に区役所・市役所の窓口で申請しないともらえません。葬儀の領収書が必ず必要になります。

3. インターネット葬儀社の「事前割引」を使っておく

これが最も手軽で、確実な節約方法です。
「小さなお葬式」や「よりそうお葬式」などの大手ネット葬儀社は、生前に無料の資料請求をするだけで、葬儀費用が割引になる制度を持っています。

  • 通常価格: 450,000円(税別)
  • 事前資料請求価格: 390,000円(税別) ← 約6万円もお得!

亡くなってから慌てて電話をすると「通常価格」になってしまいます。「まだ早いかな」と思う段階でパンフレットを取り寄せておくだけで、数万円の節約権が手に入ります。

4. 複数の葬儀社で「相見積もり」をとる

時間的余裕があれば、2~3社から見積もりを取りましょう。
その際、必ず「火葬料やドライアイス代などの変動費も含めた、支払総額(マックスの金額)を出してください」と伝えてください。

他社の見積もりを持っていることを伝えると、値引き交渉に応じてくれる葬儀社もあります。

 

東京の葬儀事情

東京の葬儀事情

東京の葬儀事情について、特徴や主な斎場をご紹介します。

 

東京の葬儀の特徴

東京では葬儀に関して、他の道府県と違った特徴があります。

 

一つ目は、東京にある火葬場は民間が経営する施設であり料金が高いことです。

 

地方では自治体が運営していることが殆どで、料金も1万円程度に抑えられており、住民は無料で利用できるところも少なくありません。

 

しかし、東京23区内にある火葬場9か所のうち7か所が民営です。

 

料金は公営斎場でも4万円以上となっています。

 

もう一つの特徴としては、葬儀会社の多くが自社の葬儀ホールを持たないことです。

 

東京以外の地域では、葬儀会社が保有している葬儀ホールで式を行うのが一般的ですが、東京では寺院が運営する貸し会館を利用するケースが多くあります。

 

東京の葬儀の慣習として特徴的なのが通夜振る舞いです。

 

関西などでは、通夜振る舞いが提供されるのは親族のみですが、東京では、参列者全員が案内されています。

 

その他の特徴として、葬儀を簡略化するケースが目立つようになりました。

 

通夜を執り行わない一日葬や式典を行わない直葬を選択する人が増えています。一日葬と直葬は、都内の葬儀のうち8%以上にもなります。

 

東京の斎場

東京都内の主な公営斎場をご紹介します。

 

瑞江斎場

水江斎場は、東京都が運営する公営斎場です。

 

20基の火葬炉があり、遺体の安置施設があるので、葬儀や火葬まで安置できます。

 

古い施設ですが、清潔に保たれています。都心からの近く、アクセスも便利です。

 

(アクセス)

都営地下鉄「瑞江駅」より徒歩13分

 

臨海斎場

臨海斎場は、5つの区(港区、品川区、目黒区、世田谷区、大田区)が共同事業として運営している大規模な斎場です。

 

火葬場と葬儀式場が併設しているため移動の負担が少なく、高齢者や体の不自由な方には利用しやすくなっています。

 

火葬炉は10基あり、葬儀式場と会葬者控室はそれぞれ4室を完備しています。

 

(アクセス)

東京モノレール「流通センター駅」より徒歩10分

 

八王子市斎場

八王子市斎場は、八王子市が運営する公営斎場です。

 

葬儀式場と火葬場が併設されているので、移動の必要がありません。

 

京王高尾線「山田駅」から徒歩約7分というアクセスがいい場所にあります。

 

式場は、故人あるいは喪主が八王子市民の場合に利用でき、故人が八王子市民の場合は、火葬室使用料は無料となります。

 

(アクセス)

京王高尾線「山田駅」から徒歩7分

 

 

【東京の家族葬の相場は?】全国の相場との比較や東京で安く家族葬をする方法を解説まとめ

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新型コロナの影響によって、東京では家族葬を中心とした小規模な葬儀の割合が高まりました。

 

今後は多少変動すると思われますが、葬儀の小規模化は続くことでしょう。

 

 

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フリーランスライターとして活動中。 主な執筆ジャンルとしては、葬儀、終活、相続のほか転職、マーケティングなど幅広い。 最近はYou Tubeマンガのシナリオ作成も手がける。

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